紙の抄造は2種類の方法に分類されます。
1. 手漉法
 水槽内の水で薄めた原料から1枚ずつ手によってすくい上げ乾燥させます。
〈特徴〉
・ 水槽内で原料の繊維が混ぜ合わさった状態で漉き上げるため、繊維の絡みが強く、紙の伸縮が縦横均一で強い紙ができる。
・ 1枚ずつ手で漉き上げ、自然乾燥させるため効率が悪い。
2. 機械漉法
 水で薄めた原料を機械により連続的に抄き乾燥させます。
〈特徴〉
・ 水槽内で混ぜ合わせた原料の繊維が機械の進む方向に向いてしまい繊維の絡みが弱くなるため、紙に弱い方向(目)ができてしまう。(機械の速度を速める程、目ができやすい)
・ 大量に連続して抄き上げるため効率が良い。


 機械抄紙方法で使われる抄紙機は2種類に分類されます。
1. 長網抄紙機(図1)
 回転している長く平らな金網の上に原料を流すことにより、水分だけが網の目から下へ落ちます。原料を次の網の上に移し、再びロールで水分を絞ってから乾燥筒(ドライヤー)へ運びます。運ばれた原料は熱してある沢山の筒の上を流れている間に乾き、紙となります。
 この方式では、ワイヤーパートでワイヤーを振動させ繊維を均一に分散、絡み合わせる事により、高速で紙を抄くことができます。新聞紙や印刷用紙などのように大量に抄造する紙に向いています。
2. 円網抄紙機(図2)
 円く巻き付けた金網に原料を流すと、水は網の目をくぐって中に流れ込み、原料だけが網の表面に張り付きます。これを毛布にのせロールで水をしぼり、回っている鉄製の大きな乾燥筒(ドライヤー)に張り付けます。この筒の表面は蒸気で熱くしてあるので紙はすぐに乾きます。
 この方式では、原料が入っている槽を増やすことにより長網では抄けない厚い紙が抄けます。しかし、高速になると遠心力と抵抗が増すため、繊維が機械の進む方向に向いてしまい地合が悪くなります。
※ 有名なフランスのアルシュなどは、この方式で機械の流れる速度を遅くし、原料の繊維が混ざった状態で抄き上げます。網の途中に等間隔(紙の出来上がり寸法)にギザギザの出っ張りをつけ、その部分(細い線)を薄くさせて抄きあがった時に1枚ずつ切れるようにしておきます。このような方式で抄かれた紙は、手漉きのように繊維が絡み合い強度が強く、四方に耳が付いた紙にできあがります。この方式をモールドメード(半機械漉)と呼んでいます。








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